次回で70回を迎える札幌雪まつりですが、地元でない方は意外に思われるかもしれませんが、実は自衛隊が今日に至るまで重要な役割を担っています。



その役割の大きさは本編にて紹介しますが、実は長年協力してきた自衛隊が近年札幌雪まつりから撤退する可能性を示唆しています。今回は札幌雪まつりと自衛隊が取り巻く環境について説明します。

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自衛隊の札幌雪まつり参加は第4回から続く

札幌雪まつりに自衛隊が関わるようになったのは、何と、1953年第4回からとかなり初期からの関わりとなっています。このとき自衛隊の音楽隊が札幌雪まつりに招待され、演奏を行ったのです。


ここから、自衛隊は札幌雪まつりに必ず協力するようになったのです。第5回では、真駒内駐屯地開設にともない、隊員の訓練と気分転換を兼ね、雪像作りなどが行われました。これがその後2005年まで多くの市民に親しまれてきた、札幌雪まつりの真駒内会場設置へと進化していきます。


また、第6回札幌雪まつりでは大通公園に雪像を設置しました。これがいまも続く自衛隊員による大雪像の始まりです。2018年ではFFXIVの大雪像とプロジェクションマッピングが大きな話題を呼びましたが、この雪像がまさに「自衛隊の大雪像」です。そのクオリティの高さから、札幌雪まつりの中でもとりわけ話題を呼ぶことがしばしばあります。


このように、自衛隊と札幌雪まつりの関わりは、札幌雪まつり黎明期から続いているものなのです。



自衛隊は現在でも札幌雪まつりの実施に欠かせない存在

このように、札幌雪まつりの黎明期から貢献してきた自衛隊はいまでも札幌雪まつりに欠かせない存在です。2005年には真駒内会場こそなくなってしまいましたが、自衛隊による大雪像はいまでも脈々と続いています。


現在では大通5丁目と7丁目に大きな雪像を作ることとなっています。自衛隊の雪像は実は訓練の一貫ともいうほど、コンピューターを駆使して正確に設計したものを隊員がスコップを使って作っています。


これは実は元々は、なにもないところで土などから簡易な建物を建てる訓練の一貫からはじまったものなのです。従って自衛隊製作の大雪像のクオリティは数ある札幌雪まつりの雪像の中でも群を抜いて高いです。


また、自衛隊の貢献は雪像だけではありません。むしろ裏方としての役割はこちらの方が大きいのですが、札幌雪まつりで使用される雪の大半は自衛隊のトラックによって運搬されています。


北海道であれば冬になると、雪がたんまり盛られた自衛隊トラックが都市部に向かっていくのをしばしば目にします。これが札幌雪まつり用の雪を運搬するトラックです。つまり、札幌雪まつりにつかわれる膨大な雪は、自衛隊のお陰で各会場に届いているのです。

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自衛隊の撤退が噂される札幌雪まつり

前章までで説明した通り、札幌雪まつりには自衛隊の協力が欠かせない状況となっているわけですが、近年は毎年のように撤退が噂されるようになっています。


一つの要因は、陸上自衛隊の2001年のテロに対する法律に伴う北海道陸上自衛隊の縮小や、イラク派遣により人員が減ったことなど、自衛隊の「本業」に人を割かざるをえなくなったためで、これは寂しいものの、やむを得ない部分もある事情といえます。


2005年の真駒内会場の終了は自衛隊協賛の縮小を象徴するものでしたが、それでもこの要因だけならば、自衛隊の協賛は縮小こそすれ、完全撤退には至らないでしょう。


むしろ問題はもう一つの要因で、これまで多大なる貢献を果たしているはずの自衛隊に対する批判的な意見が見られるからです。


平和の象徴(そもそも大通公園と平和はあまり関連性がないので、これが誤解なのですが)の大通公園での雪まつりに迷彩服を来た自衛隊員がいるのはふさわしくない。という批判です。


こうした向かい風の意見がみられることが、自衛隊の協賛縮小に一層拍車をかけ、近年は撤退の可能性が噂されるようになっているのです。


数年前には実際に自衛隊から撤退の打診もあったようですが、自衛隊が撤退してしまうと、二つの最大クラスの大雪像と、膨大な白い雪(山の中から持ってこなければならないので、札幌市街地の雪を集めるというわけにはいきません)を誰が運ぶんだという話になり、結局は自衛隊の協賛は今も続いています。


そもそも自衛隊=平和とそぐわない存在、という考え方自体いかがなものかという印象もありますが、そういった思想云々を考慮せずとも、札幌雪まつりは自衛隊の協力がないと、現行の規模を維持するのは困難な状況です。


従って2019年もさまざまな意見はでつつも自衛隊の協力が継続すると予想され、大雪像も確り制作されると思われますが、今後の動向については予断を許さない状況ではあります。

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近年撤退も囁かれる自衛隊が札幌雪まつりに果たす大事な役割とは?【まとめ】

このように自衛隊と札幌雪まつりのかかわりは深く長いもので、少なくとも現行の規模を維持するには自衛隊の協力が必須なのは明確なのですが、そうした状況を知ってか知らずか、自衛隊の協力に批判的な意見がみられるのも事実です。自衛隊が撤退してしまうと規模の縮小は避けられませんので、どうか冷静な議論が展開されることを願うばかりです。