チンアナゴを飼うことはできる?混泳は可能?

チンアナゴは飼うことはできます。飼育員として働いていた時、リアルタイムでチンアナゴが水族館業界で大流行りするときを見てきましたが、はやる前からすでに飼育されていた生き物です。


*画像はイメージです。画像と本文と直接の関係はありません。

なんでそんなこと書くかというと、流行りだしたあたりから、チンアナゴを飼育できますか?という質問を多数受け付けるようになったからです。熱帯魚屋さんでも販売をされています。飼育できるの!?とよく驚かれていたチンアナゴ、今回はそのチンアナゴを飼うことにスポットを当てて解説していきます。




チンアナゴは細かい砂を用意して飼う

チンアナゴは砂の中に潜る習性があります。見たらわかると思いますが、砂の用意が必要です。砂だったらなんでもいいかと言われるとそうでもないです。粒の大きさが小さいものにしましょう。目安は1㎜以下です。

穴の中に潜っている様子をまで見やすくしたい!というなら、半透明なポリカーボネートのつぶつぶのものを入れて見るという手法も存在はしますが、細かいサンゴ砂のほうがおすすめです。理由として彼らはただ穴を掘っているわけではないからです。詳しくは次に書きました。



チンアナゴはどうやって穴をつくる?

チンアナゴは穴を掘ったあと、粘液を使って掘った穴を固めることで自分の住処を完成させます。

昔チンアナゴを担当していた同僚に実際に粘液を出して砂を固めていることがわかる写真を見せてもらったことがありますが、その写真を見る限り、粘液にはもちろん限界があって、少しでもサイズが大きい粒だと粘液で固めることが難しいのではと想定できました。


ポリカーボネートのつぶつぶのものは100均でよくみかけて、入れれば実際チンアナゴも穴を掘るのですが、微妙に粒が大きくて粘液で固めにくく、おそらく理想的な巣作りはできていないのではないかと思われます。自由研究などで一時的な観察で使うのはいいですが、無駄なストレスは与えないためにも使用は避けた方が良いです。



チンアナゴは混泳で飼うことはできる?

チンアナゴは混泳できます。ただし、条件はあります。大きな生物や、気が荒い生物とは一緒にはできません。
チンアナゴは怖がりな性格なので、自分より大きくて身の危険を感じさせる生き物が近くにいると穴からは出てきません。人の場合、水槽越しで特に水槽を叩いたり、うるさくしたりしなければ、途中から慣れてでてきます。

混泳はそこまでサイズ感に差がなく、温和な小魚であれば混泳はできます。ただし、チンアナゴは水槽の上にはあまり移動せず、底にいることが多い魚です。これは餌を与える時も同じですので、混泳する場合は、餌がきちんとチンアナゴまで行き届いているかを気にする必要もでるでしょう。



チンアナゴは飼うと面白い!

というわけで、チンアナゴは飼育できます。熱帯魚屋さんでなら安くて一匹1980円くらいで売っていたりします。
値段的にも手がとどく生き物です。流行り出すまでは穴からあまり出てこない地味で目立ってなかった魚です、実はそれは飼い方の問題もあることもわかっています。

チンアナゴは海では群も作ったりしているのですが、流行るまでほとんどの水族館では2匹3匹程度しか水槽に入れていませんでした。しかし某水族館が大きな水槽に100匹単位で入れて見たところ、仲間がたくさんいる安心感もあるのか穴から顔を出す数も増えるし、ニョキニョキ見た目もすごいしで流行り出しました。私も水族館で働くまではあんまり興味のなかった魚ですが、飼ってみるといろんな表情を見せてくれる面白い魚です。ぜひ飼育されてみてはいかがでしょうか?




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