冬至2021年の日の入りと日の出時刻は?日照時間も東西比較!

冬至は昼の時間が短く、日の入り時刻に東西で大差があります。

冬至は1年の中で最も昼の時間、すなわち日照時間が短く、夜の時間が長い日です。

では日照時間が短いのならば日の出の時間が遅く、日の入りの時間は早いのでしょうか?



実は1年のうちで日の出が最も遅い時期は1月上旬頃、日の入りの時間が最も早い時期は12月上旬頃です。

更に東西に長い日本では、日の出、日の入りの時間にはどれほどの違いがあるのでしょうか? 
北海道と沖縄県を比べると、東の根室と西の那覇とでは日の出で26分、日の入りで1時間58分、日照時間で1時間32分の差があります。

冬至の日の入り時刻が、東西で2時間近くも違っていることにはとても驚かされます。
そんなに違っていると人はそれを敏感に察知できる能力があります。


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2021年の冬至はいつ?日の入り・日の出の時刻、日照時間は?

今年2021年の冬至は12月22日(水曜)です。


まず冒頭で「1年のうちで日の出が最も遅い時期は1月上旬頃、日の入りの時間が最も早い時期は12月上旬頃です」とお話ししました。


まずは実際のデータを確認してみましょう。


人口の三分の一の人々が暮らす首都圏を代表して、東京のデータを見てみます。
(データは国立天文台のサイトを参考にしました。)


東京では、日の出時刻が1月1日から13日までが6時51分、また日の入り時刻は11月28日から12月13日にかけて16時28分、となっています。

では2021年の冬至(12月22日)の日の入り・日の出の時刻、日照時間はどうでしょうか?


東京では日の出時刻が6時47分、日の入りは16時32分、日照時間は9時間45分です。

すなわち日の出は1月上旬が冬至よりも4分遅く日が昇り、日の入りも11月末から12月上旬にかけて4分遅いことが分かります。

東西に長い日本の冬至!日の入り・日の出の時刻はどれほど違うの?

冬至には日本の東ほど日の入りが早いのですが、東西に約3,000kmある日本列島の東と西のデータを比較してみましょう。

まず日本の標準時は明石天文台がある東経135度を基準にしていますので、同じ兵庫県神戸市と東京都との冬至(2021年12月22日)時点のデータを比較します。





上の表から、東京は神戸よりも日の出時刻が16分、日の入り時刻は21分早く、日照時間が5分短いことが分かります。

東西に長い日本では、地域により差があることが分かります。

このデータを確認していて私は、上記のデータから学生時代の記憶がよみがえりました。


私は関西出身で学生時代を東京で過ごしましたが、大学の4限目講義が終了した冬の頃には
辺りはほぼ暗く、関西に比べて日の入りが早い、と4年間常に感じていました。


今回、実際にデータで確認すると、その折の感覚が裏付けられました。


人間が感じる時間の感覚はかなり正確なもので、自らが体験したり認識したりしている日の入り時刻の違いをも敏感に察知しているものなのですね。


更に2021年の冬至12月22日のデータを、島嶼を除いた都道府県レベルで確認しました。

東は北海道根室市、西は沖縄県那覇市のデータです。(国立天文台データより)




上の表のとおり物凄い差がありますね。



日の入りの時間差は実感できる?

では実際に東と西での日の入り時刻が異なっていることを、実感できるものでしょうか?
このことに関して、私の体験をお話しします。


それは私が社会人になってからのことです。


ユーザーである鹿児島市のお客様たちを、同じくユーザーの千葉市の企業様にご案内し業務見学会を行ったときのことです。


見学会は一日がかりでもあり鹿児島市から千葉市は遠いので、見学会のあとは千葉市で一泊の予定でした。
ちょうど冬至に近い時期でしたが、夕方に見学会を終えて鹿児島市のお客様を宿所にご案内する途中のこと、お客様それぞれがしきりに腕時計を見ているのです。


あまりに頻繁に時計を気にされておられるので、


「何かお急ぎのことでもありますか?」



と私がうかがうと、
「まだ5時前なのに、もうこんなに暗いのか?と不審に思って時計を見ているのですよ。
おかしいなぁ、と思って・・・」と仰いました。

鹿児島市からご一緒に来られた皆さんも、一様に頷いていました。

私から「千葉市は鹿児島市よりもずっと東にあるので、日の入り時刻が早いのです。」と説明したところ、大変驚いておられました。

このことを同じく国立天文台のデータで確認してみますと、12月22日の冬至の日の入りは、鹿児島市が17時19分に対して、千葉市は16時31分と48分も早いことが分かります。


いつもとは違って一時間近くも早い日の入り時刻であれば、確かに自分の時計を疑ってみたくなる気持ちはよく分かりますね。


日頃慣れている状態が違った状態であること、つまり地域によって日の入り時刻が違うことを敏感に感じ取れるものだ、ということをまたしても実感した体験でした。

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冬至の日の入り、東西での時間差に人間は敏感!【まとめ】

「秋の日は釣瓶落とし」との言い回しがありますが、秋には日の入りが早く、日の入りの後はすぐに暗闇が迫ってくる、との感覚を言います。


これは、夏には日の入り後も太陽の残光が2時間ほど続いて薄明るいのに対して、秋冬にはそれが約1時間半と短いことが原因と言われています。

そんなふうに早く暗くなる冬、しかも冬至の頃の日の入り時刻に大きな東西差があれば、人間は日頃とは違っていることを敏感に感じ取れるものなのですね。

私の体験をふたつお話ししましたが、ITやスマホ等が発達した現代でも、人間のもつ感覚はかなり正確に機能していることに驚きます。

読者の皆さんも冬至の時期のご旅行等の際、ぜひ東西差をご自身でもご体感頂き、自らの感覚も確かめてみてはいかがでしょうか?


ご旅行に一つ思い出が加わるかもしれませんね。