お歳暮に手紙を同封する?しない?お歳暮に手紙が必要な理由とは?
そんな時には手紙を添えたい、と私は思います。

いきなり品物だけが届くのではなく、あなたのためにこんな品物を選びました、と言う内容の手紙が添えてあった方が、お歳暮を受け取る人もより一層嬉しいはずだからです。
でも、そんな事は必要ないと考える人もいるようです
- お歳暮に手紙は必要でしょうか。
- お歳暮に手紙を同封しても良いのでしょうか。
- それとも手紙は別便で差し上げた方が良いのでしょうか。
もし必要なら、
この3点について今回は解説します。
どうして送り状はできたの?
お歳暮を贈りますよと相手に知らせる手紙を送り状と呼びます。
マナー的にはいきなり品物を宅配便で送りつけるのは失礼なので、必ず品物が到着する前に送り状を出すように、と言われてきました。
お歳暮は本来自分で相手のお宅に届けるものでしたが、宅配便が普及したために、自分で届ける事は、今ほとんど無くなっています。本当は自分の口で言うはずだった挨拶の言葉をせめて手紙で相手に伝えたい、と言う思いが送り状になったのだと思います。
私が結婚した30年近く前でも、マナーの本などにはお歳暮を贈る際には、送り状を出すようにと書かれていましたから、私もそれを信じて実行してきました。
送り状は不要?
送り状は不必要と考える人は、
- 自分からお歳暮を贈ったと知らせるのは恩着せがましい
- お歳暮を贈る事が大げさになってしまう
と感じているようです。
ですが私は、送り状はあった方が良いと思います。
-
手紙を書くことで相手とのコミュニケーションがとれる。
相手にお歳暮の到着を楽しみに待っていてもらう事ができます。 - 要冷蔵の品を届ける時は、相手に心づもりをしてもらう必要があるので、予め知らせてあれば、品物が届く前に、冷蔵庫や冷凍庫のスペースを確保してもらう事ができます。
- 安全確保のため
年配の夫婦、または一人暮らしの場合、不用意にドアを開けない事は自分の身を守るために大切な事です。予め荷物が届きますと知らせておくのは、そういった人たちに親切だと思います。
こんなにメリットがあるのですから、送り状を差し上げるのはマナー的にも実用の面でも、大いにアリなのではないでしょうか。
同封すると法律違反?!
わざわざ相手に送り状を郵送するのは、大げさになると考える人は、お歳暮の荷物に送り状を同封したくなるかも知れません。しかし手紙やはがきを配達できるのは、「信書便事業者」(つまり郵便局の事だと思います)だけです。(信書=手紙やはがきの事です)
荷物に手紙が入っている事を知らずに、宅配業者が配達してしまった場合、手紙を入れた本人も業者も法律違反になる可能性があるのです。
実際デパートなどでお歳暮の品を注文する時に、手紙を一緒に入れて下さいと言っても、断られる事がほとんどです。
封筒に入っていない添え状や送り状なら大丈夫な事があるそうですが、法律違反になるかも知れないものを無理に入れなくても良いと私は思います。
お歳暮に手紙を同封するのはマナー的には全く問題ありませんが、法律面ではしない方が無難だとわかりました。
それに先程も説明しましたが、送り状は品物よりも先に届いた方が、相手に親切です。
送り状は品物に同封せずに、品物よりも先に相手に届けましょう。
送り状を書いてみよう
実際にどのように書けば良いのか、試しに私が送り状を書いてみます。改まった相手には、「拝啓」を使いましょう。
師走の風も厳しく感じられる今日此の頃、皆様お元気でお過ごしの事と存じます。
この一年、〇〇様にはお世話になり、心から感謝しております。
いつもお世話になっている感謝の気持として、当地の名産品である〇〇を、△△デパートより宅配便で贈りました。
○月○日頃にはそちらに到着すると思います。どうかお納め下さい。
皆様で召し上がって頂ければ、幸いです。
寒さもこれからが本番です。どうかご自愛のほどお願い申し上げます。
敬具』
- 拝啓
- 時候の挨拶(季節の話題を取り入れましょう。)
- お世話になっている相手への感謝の気持
- 何を贈るか
- いつ頃相手宅に到着するか
- 最後の挨拶(相手の身体を気遣う文句を入れることが多いです)
- 敬具
この順番で書いていけば、まず間違いありません。決まりが多いように思えるかも知れませんが、決まりを守っていれば、悩まずすんなりと書けるようになります。ぜひ一度挑戦してみて下さい。
ネットで検索すると文例が出てきますから、参考にすると良いですよ。
送り状はなくても良いけど、あればもっと良い!
もちろんどうしても送り状を書くのが、気が引けるとか時間がない、と言う人は電話でも構いません。近況報告をしながら、どんな荷物がいつ頃届くのかを相手に知らせしましょう。
手紙と違って電話は相手の声が直接聞けるメリットがありますが、相手の生活時間を考えるのを忘れないで下さい。自分ではまだ宵の口だと思っていても、相手にとってはもう寝る時間と言う事は年代が違うとよくあることなのです。
この一年間の感謝の気持を込めて贈るお歳暮です。感謝の気持が相手の負担にならないためにも、送り状(電話でのお知らせも含めます)をお歳暮の仕上げと考えて、差し上げてみてはいかがでしょうか。