今回は小さい魚の中ではトップクラスの認知度を誇るカクレクマノミについて、名前の由来から、販売されてる値段、さらには本種が持つ性別の不思議についていろいろ書きました。

*画像はイメージです。画像と本文と直接の関係はありません。

某ネズミの国の方々が作りだしたイメージからリアルな視点で見ていきましょう!!


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ニモじゃないよ。カクレクマノミだよ。

水族館で働いていた時、飼育員の間でよく話していました。「ニモってすげぇ」と。

「水族館に遊びに行こうと思うんですけどニモはいますか?」と問い合わせがきたり、実際に遊びにに子供からキラキラした目で「ニモっている!?」と聞かれたり、実際にカクレクマノミをみた外国人のお客さんは「ニモ!!」と叫んだり。いやはや、ネズミの国の影響力は半端ないと実感しましたよ。

そんななにかとニモニモいわれる本種の正式な和名(日本語での呼び名)はカクレクマノミ。本当の名前には一切ニモなんて入っていないのに、あのオレンジと白の縞模様の小さい魚を見ただけで、「ニモ」とお客さんのほとんどが認識しているわけですから、どれくらい世の中の人が図鑑ではなくアニメを見ているかがわかると同時に、その影響力もすごいなと感嘆するばかりです。

ちなみにこのお客さんから見た「カクレクマノミ=ニモでしょ」は専門家で一時激論を巻き起こしている時期がありました笑。要は専門家あるあるの「あれはカクレクマノミじゃない。理由は〇〇で〜」というやつですね。 「まぁいいじゃんアニメなんだし、大人気ないぜ」といいたいところですが、ここをニモをフックにすれば理解もしやすいと思うので、ぜひ”ニモ”ではなく”カクレクマノミ”を知る時間にしていただければと思います。



魚界では普通!人間界では珍しい!「性転換」を教えてくれるカクレクマノミ。

「カクレクマノミは成長すると性別が変わる魚です」と説明すると、水族館初見のお客様は驚かれることが多いです。難し言い方で「性転換」といい、クマノミでは〈最初はオス→成長して条件が合ってくるとメス〉という変化をします。

正直、性別が変わるってクマノミの仲間では普通に見られることですし、他の魚でも結構多いです。ですが普通に人間として生きていて、生き物に触れない生活をしていたら、私は「へぇっ!」と感じると思うのでお客様の反応も納得です。

さてさて、魚界ではそんなに珍しくはない性転換ですが、本種はそれが実際にみて認識しやすい魚だと言う点が、魅力か思います。魚にも夫婦の形がそれぞれです。オスメス群れで集まるのもいれば、一匹のオスにたくさんのメスが集まるなんともうらやましいハーレム形式、日本人の夫婦的に一対一でつがいになるものもいます。


カクレクマノミやクマノミの仲間たちは一対一のつがい形式です。ほかと違って、夫婦を発見しやすいし、メスが大きいので、どっちが夫でどっちが奥さんか一目でわかります。そしてニモの影響あってか、多くの水族館で飼育されていて、展示されてる確率が高いです。つまり「性転換」という人間界ではなかなか珍しい生き方を惜しげも無く見せてくれる魚というわけです。人間界では「性」とはなかなかセンシティブなテーマでありますが、それをフランクに話題提供してくれる彼らには頭が下がります。



値段も必要飼育レベルも優しめなカクレクマノミ

本種は海に住む熱帯魚の中では飼育しやすい部類に入ります。本種は海水魚の中では安定してブリード(繁殖)されているので、海水魚を販売している熱帯魚屋さんにはたいていは販売されている魚です。値段も一匹千円程度から購入ができるし、水槽も市販の幅60㎝を目安にそれを前後するサイズ感のものでいけます。物理的にも、お財布的にも優しい魚だと言えます。餌も人工餌(ドッグフーフードならぬフィッシュフード的なものです)を食べてくれるので、その点の苦労も少ないです。

注意するポイントとしては自分の経験上では2つです。一つは最初のころ病気になりやすい傾向があること。二つ目は複数で飼育するといじめられる個体が出てきやすいという点です。病気に関して言うと、事前に薬でケアしておくこと、こまめに病気の特徴がでていないかチェックして病気が出たらすぐに対応できるように準備しておくことです。二つ目のいじめは、二匹以上で飼育していると起きやすいことです。本種は先に書いたように夫婦のつがいをつくる魚なので、一旦夫婦になったもの同士は、滅多なことでは攻撃しあうことはないですが、それ以外の個体には容赦なく攻撃することがあります。ひどい時は殺す勢いですので、夫婦ではない2匹、または3匹以上いれる時は注意が必要です。各サイトで飼育情報はたくさん出ている魚ですので、詳しく知りたい方は他のサイトの情報なども参考にされると良いと思います。

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カクレクマノミの飼育にイソギンチャクは必要なのか!?

よくイソギンチャクと一緒にいる姿がみられるクマノミたち。飼育に関しても、イソギンチャクは必要なんですか!?と聞かれますが、結論言ってしまうと飼育に関して絶対必要ではないです。「初心者の方に向けたアドバイス」として書くと、イソギンチャクも水槽に入れるのは意外とリスクだったりします。


というのはカクレクマノミ的にはよくても、飼育者がイソギンチャクを飼育することができないと話にならないからです笑。イソギンチャクも生きてます。当然うまく飼育できなければ死にます。死んだら極端な話ですが腐って水槽を汚し、カクレクマノミに悪影響を与え最悪クマノミは死にます。

イソギンチャクって、慣れればそんなに手間がかからない生き物ではあるのですが、ポイントを外すと体調を崩します。個人的には初心者の場合、カクレクマノミもイソギンチャクも両方飼育する余裕はないと思うんですよね。

実際私は新米飼育員の時、クマノミの飼育には困らなかったのですが、イソギンチャクの飼育にはなかなか苦労しました。


その経験から言うと、飼育に興味がある方はまずカクレクマノミからの飼育をした方が良いと思います。かつ、ここでは詳しい説明は割愛ですが、カクレクマノミには好みのイソギンチャクの種類がいます。とくに好きといわれるのはハタゴイソギンチャクという種類です。もし一緒イソギンチャクに暮らしているところを見たいなら買うイソギンチャクの種類には注意しましょう。カクレクマノミがイソギンチャクと暮らさないという悲劇が起きるかもしれません笑



そもそもなんでカクレクマノミはイソギンチャクと暮らす??

これは知ってる方が多いと思いますが、身を守るためですね。


イソギンチャクはクラゲの親戚で、人間の目に見えないくらい小さな「刺す針」を無数に体に持っています。イソギンチャクの種類により針の強さは様々なので、人間からしたら触っても痛くない種類もいますが、とにかくとんでもない勢いで針をぶっ刺してきてくる動物です。そのイソギンチャクの特徴を利用して身を守っているわけです。そしたらカクレクマノミたちはみんなブッサブサにメッタ刺しにされて蜂の巣状態になるかと思いますがそうはなりません。カクレクマノミ含めクマノミの仲間たちは刺されない工夫がなされているからです。


なぜか!?というとこれは「カクレクマノミ 女子高生」でグーグル先生に聞いて見てください。天才女子高生のまじすげぇ研究が知れます笑


ちなみにカクレクマノミは生まれてから1週間程度はイソギンチャクとは一緒に暮らせないんですよね。イソギンチャクに対応する体が出来上がっていないため刺されちゃうからです。なので最初からイソギンチャクと暮らしているわけではありません。



品種改良されてるカクレクマノミ

このカクレクマノミが、他のクマノミと異なる特徴と言うと、積極的に品種改良が行われていると言うことです。カクレクマノミにはオレンジと白のシマシマ模様が特徴ですが、普通は模様の出方は決まっていますが、通常とは違う模様が出たり、白模様が体の多くを占めるような種類がつくられたり、真っ黒な種類が登場していたりします。そこまでいってくると、「いやカクレクマノミじゃねぇ!」というほどの見た目なんですけどね笑


とはいえ、こういう人気な魚だからこそ、品種改良にも注目してみると、遺伝やそもそも品種改良ってなんだっけ?ということを考えられるきっかけになるんじゃないかなとおもいます。本種は飼育していくと、繁殖も狙える魚です。子育ての様子なども含めて、子供の好奇心を掻き立てるもの魚かなと思います。



アニメのキャラではない!実際に生きているカクレクマノミ【まとめ】

いかがだったでしょうか?カクレクマノミは架空のキャラクターの”ニモ”ではなく”カクレクマノミ”です。そして飼育しやすい魚であるからこそ、生命の面白さに触れやすい魚でもあります。

特にお子さんと見る時は「ニモ!」とただ言うだけではなく、カクレクマノミの持つ特徴や面白さについて触れて見てはどうでしょうか?ただアニメを思い出す時間から、インテリジェンスな時間をつくり生き物のの見方や考え方を見直す時間になるかもしれません。真面目に書きましたが、ただ楽しいだけでなくその後のためになるような時間になるのではと思います!ぜひカクレクマノミ鑑賞を楽しんでいってください!