ミズクラゲの【寿命】を伸ばす方法について解説!飼育下で1年しか生きられない!?

ミズクラゲの寿命は約1年です。

水族館の展示生物としては抜群の人気を誇る種類ですので、寿命と同時に飼育できるかどうかの問い合わせも受けやすい種類ですが、あくまで寿命なので、イコール1年飼育できますという意味ではありません。


*画像はイメージです。画像と本文と直接の関係はありません。

水の生き物の基礎的な飼育ポイントは知っている前提としますが、今回はみんな刺されるのは嫌だけど見るのは大好きなミズクラゲの飼育下で寿命を伸ばす方法について解説していきます!



ミズクラゲの体が傷つかない水槽と飼育環境を用意する

まず、ここが最初のポイントですがミズクラゲはモノや壁にぶつかると傷つきます。

特に角張ったものとかにあたると体が凹んだり、破けたりします。
傷が増えれば、もちろん元気はなくなりますし、寿命も短くなります。


そこで重要になるのが水槽には物はいれない、またできるだけミズクラゲが水槽の壁にぶつからないような工夫を行うことです。

よく言われるのが水槽は丸く構成すること。水流が水槽内全体を綺麗に円を描くような構成にすることなどがポイントになります。


水族館のミズクラゲたちをみるとわかりますが、みなぷかぷか気持ちよさげに浮いています。
これは飼育員がクラゲにとって程よい水流に調整しているのです。

クラゲの力だけで成り立ってはいません。
最初は難しいですが、ここはかなりこだわったほうが良いです。


私なんて初めてクラゲを飼育した10年前、このことを調べずに飼い始めて2日でクラゲを死なせました。
クラゲの生涯を2日で終わらせたくない人はまず水槽と水流の環境はしっかり作っていきましょう。



ミズクラゲの寿命を伸ばすには餌も大切

ミズクラゲの寿命を伸ばすポイントには餌もあります。
私はブラインシュリンプという動物プランクトンを与えていました。

それ以外だと、オキアミをミンチにして与える(粒上の細かい餌でないと消化に悪いです。)といった方法があります。
餌にはいくつか種類がありますが、まずポイントにするとよいのは与える量と与える回数です。


ミズクラゲにも人と同じように胃があります。
体が透明なのですけてわかりにくいですが、一度与えてみると体の中央に運ばれてたまるのがわかります。

特徴的な4つの輪の内側が胃の部分なので、そこがいっぱいになればおなか一杯という証拠です。
実際に与えてみると書いている意味はなんとなくつかめると思います。


そしてこれを1日に2回~3回行うのと良いです。朝、昼、夜といった感じで与えてあげましょう。
餌は多すぎても無駄に水を汚してよくないし、無理に大量に与えると吐いたりすることもあります。

しかし足りないと今度はクラゲが体を小さくしていきます。
今書いたクラゲの餌の与え方が適切でないと、早くて2週間~1ヵ月くらいでクラゲは限界を迎えます。



餌にさらにこだわると寿命はさらに延びる

先に書いたことができていると、大体2か月~6ヵ月は生きると思います。さらに寿命を伸ばしたい場合はより餌にこだわってみるとよいです。

私が餌として使っていたブラインシュリンプは、卵から孵化させて与えるわけなのですが、孵化直後が栄養価は高いです。

1日もたてば栄養は全然なくなってくるので、まずは孵化させて1時間以内に与えるようにしていました。


よりこだわっていた時は、孵化直後のブラインシュリンプに餌を与えて、栄養をより強化させた状態で与えていました。

最初は先輩から言われるがまま半信半疑でやっていたのですが、面白いことに寿命が6ヵ月を超えることが普通になり、1年以上飼える個体もでてきました。

ミズクラゲは栄養がなさそうな見た目をしていますが、飼育する上で餌の栄養はとても大切です。



ミズクラゲの寿命を伸ばすには水温も大切

書きそびれていたポイントに水温がありました。ミズクラゲは20度を目安水温に飼育するようにしましょう。

適温にこだわるのは生物の寿命を伸ばす上で重要です。
15度~26度くらいまでの幅でなら、短期的に見れば飼育は可能です。


ただ水温はできるだけ一定に保ち飼育し続けたほうがクラゲの体もびっくりしません。
私たち人間にも熱い寒いがあり、夏に外にずっといれば熱中症や脱水症状がでたり、冬では風邪をひいたり霜焼けしたことがある人もいるでしょう。

でも春秋であればわざわざ桜や紅葉を見に外にでていく余裕すらあります。このように適温というのが人間にもあるように、ミズクラゲにも適温があります。

ミズクラゲが水槽の中で心地よくいられるように、温度管理も徹底しましょう。



ミズクラゲの寿命を伸ばす方法について解説!【まとめ】

私は新人飼育員の最初クラゲ担当になりました。

ぶっちゃけ1ミリも興味のなかった生き物だったので、最初は仕事の義務感のみで飼育していて、長く飼育できずにいました。

しかし工夫を重ねると長く飼育できるようになってきて、次第にあんな表情が無いように見えるクラゲも不思議と「こいつも生きてるんだな」と実感するようになってきてからかなり面白くなりました。

まるでクラゲと会話している気分になってきて、そこから愛情が生れてきたように思います。
ミズクラゲ飼育してみたけどうまくいかなかった、という人も是非トライしていてはどうでしょう?

特にお子さんと一緒に飼育してみると、命に対する愛情なども学べるいい機会になるんじゃないかな、と思います!

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