フトアゴヒゲトカゲはなつくの?上手なハンドリングのコツ!

おとなしい性格、適度な大きさ、そして飼いやすさ。

フトアゴヒゲトカゲにはたくさんの魅力がありますが、なんといってもハンドリングができることが大きな魅力ですよね。


*画像はイメージです。画像と本文と直接の関係はありません。

ただし、ハンドリングできるからといって、トカゲがなついているわけではありません。

なつくかなつかないか微妙なところですが、個人的には「トカゲはなつかないもの」と考えています。

なついているような仕草をすることもありますが、イヌのようになつくことはありません。

どうしてフトアゴヒゲトカゲがなつかないのか、その理由と上手なハンドリングのコツについてご紹介します。

なぜ?フトアゴヒゲトカゲがなつかないワケ

基本的に、なつく動物は群れを作る習性があり、その群れの中に社会性がある動物です。

イヌなど群れを作る動物は群れのリーダーの指示に従い、達成できればリーダーから褒められ、餌をもらえるなどのメリットがあります。

そのため、リーダーに従うことに喜びを感じるのです。その延長に、「なつく」というのがあります。

一方、ネコなどは群れを作る動物ではありませんが、狩りの延長で「遊ぶ」という行動があります。

遊ぶ、というのは高度な知能を必要とする行動で、イヌやネコのほか、カラスやイルカで知られています。

ネコがなつくのはイヌの主従関係とは違い、遊び相手として人になつくわけです。

フトアゴヒゲトカゲは群れで行動する動物ではありませんし、狩りの延長で遊ぶほどの知能もありません。そのため、何か他の相手になつく、という習性そのものがないのです。

なつかないけれど、「慣」れるし、覚える!

フトアゴヒゲトカゲがなつくことはありませんが、好奇心旺盛で、物覚えのいいトカゲです。

ショップで売られている個体でも、ケージを覗き込むと「ん?なんだ?」と駆け寄ってきてこちらを見つめることがあります。飼育を始めてしばらくすれば、餌をくれる人の顔も覚えるようになります。

自分の名前を認識することはできませんが、「特定の音が聞こえると餌がもらえる」といった覚え方はできるので、餌を与える際に名前を呼ぶようにすれば、名前が聞こえると反応する個体になるかもしれません。

ただし、あくまでも「覚える」という反応であって、なついているわけでも仲良くなっているわけでもありません。

なんだか意地悪な言い方ですが、「なついている」と勘違いして接すると、逃げ出したり咬まれたりする事故の元になります。

ハンドリングの極意は、手に慣れさせること!

前に書いたとおり、フトアゴヒゲトカゲはなつきませんが、慣れやすい性格です。

上手にハンドリングできるようになる極意は、トカゲが手に慣れるよう、ゆっくり時間をかけてやることです。

そのためには、できるだけ若い個体から飼い始めるといいでしょう。

トカゲは自分の上から何かされるのを嫌うので、ケージは側面から手を入れられる爬虫類専用ケージを使いましょう。

私の場合、以下の順番で慣らしていきました。

(1)手の上に餌を置いて、食べさせる。
(2)手の上に置いた餌を食べている時に、ちょっとだけ持ち上げる。
(3)トカゲがリラックスしているときに、おなかの下に手を入れてそうっと持ち上げる。

ここまでできれば、もうハンドリングOKとみなして大丈夫でしょう。

もちろん、ぜんぶ一気にやるわけではありません。

私が飼っていた個体は、ハンドリングできるようになるまで2ヶ月くらいでした。飼っている個体の性格によって、かかる時間はまちまちです。

あくまでも、自分が飼っているトカゲにペースを合わせましょう。また、飼い主がトカゲの持ち方に慣れることも大切です。

フトアゴヒゲトカゲはなつくの?【まとめ】

というわけで、残念ながらフトアゴヒゲトカゲはなつきません。

でも、ゆっくり時間をかければ慣らすことはできます。上手にハンドリングするコツは、以下の3つです。

・側面が開くケージを使用する
・できるだけ若い個体から飼いはじめる
・自分が飼っている個体にあわせて時間をかけて慣らす

今すでに飼っている人でもこれから慣らすことはできるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。