貯金残高1000万だと対象外?介護保険負担限度額認定で費用負担を抑える方法!

今回は、介護保険の負担限度額認定について、どのような制度でどんな条件があるのかを詳しく解説していきます!

介護保険の負担限度額認定って、条件が複雑で分かりづらい…とお困りの方も多いのではないでしょうか?

確かに2015年の介護保険改正では、預貯金等が1000万円を超える方は対象外になるといった新しい条件が加えられてより複雑になりましたよね。

この記事では、負担限度額認定について、具体例を交えながら分かりやすく解説していきますのでぜひ参考にしてみてください!

貯金残高1000万円だと対象外?介護保険の負担限度額認定とは?特別養護老人ホームも対象

「介護保険」と「負担限度額認定」はそれぞれ別の制度です。

介護保険があって、そのうえに負担限度額認定があるとイメージしてください。

まずはそれぞれの制度について解説していきたいと思います!

*介護保険制度とは

2000年に施行された、介護が必要になった高齢者を社会全体で支える新しい制度のことで、保険の内容としては介護が必要な人にその費用を給付してくれるというものです。

40歳になると介護保険への加入が義務付けられ、保険料が徴収されます。

40歳~60歳までは加入している健康保険と一緒に徴収され、65歳からは原則として年金から徴収されています。

サービスを受けるには、65歳以上であること、要介護認定を受けること、そして原則1割の自己負担が必要です。

自己負担の割合は所得に応じて3割まで増える可能性があります。

*負担限度額認定とは

特別養護老人ホームといった介護保険施設やショートステイを利用する場合、食費・部屋代については自己負担が原則ですが、ある条件を満たせば負担を軽減できる制度です。

どんな条件なのか簡単に言えば、「所得が低くて持っている貯金も少ない」ということになります。

詳しい条件は次の項目で説明していきますね!

貯金残高1000万円だと対象外?介護保険改正後の負担限度額認定の条件

負担限度額認定の条件は複雑で分かりづらいという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

しかし、順番にチェックしていけば意外と簡単です。

3ステップに分けて説明していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

*①入所する施設は制度の対象か?

【対象となる施設7種】
・介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
・地域密着型介護老人福祉施設(地域密着型特別養護老人ホーム)
・介護老人保健施設(老人保健施設)
・介護療養型医療施設
・介護医療院
・短期入所生活介護 介護予防短期入所生活介護(福祉施設のショートステイ)
・短期入所療養介護 介護予防短期入所療養介護(医療施設のショートステイ)

上記以外の老人ホームに入所する場合、負担限度額認定の対象外です。

*②同じ世帯&世帯が違う配偶者の中に住民税を払っている人がいるか?

本人を含む同じ世帯の全員、その他、世帯が違う配偶者の中に、住民税(市区町村民税)の課税対象者が1人でもいれば対象外になります。

ちなみに、1月~12月までの収入が年金のみで合計120万円以下の場合、住民税がかかりません。

*③預貯金等の金額がいくらあるか?

配偶者がいない場合は1000万円、配偶者がいる場合は2000万円の預貯金等を保有している人は対象外になります。

預貯金等に含まれる項目は下記の通りです。

・預貯金(普通・定期)
・有価証券(株式・国際・地方債・社債など)
・金、銀(積立購入を含む)など、購入先の口座残高によって直評価額が容易に把握できる貴金属
・投資信託
・タンス預金(現金)

貯金残高1000万円だと対象外?負担限度額には4つの段階がある

実は負担限度額認定を受けられたとしても、所得などの条件によって軽減される金額が変わってくるのです。

これを「利用者負担段階」と言い、4つの段階に分けられます。

*第1段階

・世帯の全員が住民税(市区町村民税)を課税されていない方で老齢福祉年金を受給されている方
・生活保護等を受給されている方

最も負担が軽い段階です。1日に施設に支払う金額は、部屋代が多床室で0円、食費は300円となっています。

*第2段階

・世帯の全員が住民税(市区町村民税)を課税されていない方で合計所得金額と公的年金等収入額の合計が年間80万円以下の方

1月~12月までに受け取った年金が80万円以下であっても、合計所得金額(簡単に言うと、年金以外の収入-損益通算)を足して80万円を超えてしまった場合は第3段階になります。

1日に施設に支払う金額は、部屋代が多床室で370円、食費は390円となっています。

*第3段階

・世帯の全員が住民税(市区町村民税)を課税されていない方で第2段階以外の方

負担限度額認定を受けられた人の中では最も負担が大きい段階です。

とはいえ、負担限度額認定の対象外になるよりは負担額は軽いです。

1日に施設に支払う金額は、部屋代が多床室で370円、食費は650円となっています。

*第4段階

・第1~3段階以外の方

要するに、負担限度額認定の対象外の方です。

通常料金を支払うことになります。

しかし、下記に該当する方は、市区町村に申請することで第3段階と同じ負担軽減を受けることが可能です。

・2人以上の世帯の方
・世帯の年間収入から施設の利用者負担(介護サービスの利用者負担、食費・部屋代)の見込額を除いた額が80万円以下
・世帯の現金、預貯金等の額が合計450万円以下等

貯金残高1000万だと対象外?介護保険負担限度額認定で費用負担を抑える方法!【まとめ】

今回は、介護保険の負担限度額認定について、制度の内容や条件を解説してきましたがいかがでしたか?

2000年からスタートした介護保険制度は、3年ごとに見直しが行われています。

貯金残高が1000万円ある高齢者が負担限度額認定の対象外となったのは、2015年の介護保険改正からでした。

負担限度額認定を受ける前に、生前贈与で資産を1000万円以下にしておくなど対策をしておくと良いですね!

介護保険が改正される度に条件が変わる可能性は高いので、常に関心を持っておくことも大切です!

参考資料:厚生労働省「食費・部屋代の負担軽減の基準が変わります」
https://www.fukushi-saitama.or.jp/site/kanri/download.php?file=area.3.292.pdf&org=saisinzyouhouvol.473-2.pdf