浅草寺の先祖供養はご利益効果てきめん!?お盆以外でもカルマ解消って本当? 

浅草寺といえば言わずと知れた観光名所浅草の中心となる場所ですが、先祖供養によいご利益の効果があることをご存知でしょうか。 
 
浅草寺の本尊は、誰の目にも触れられない秘仏である「聖観世音菩薩」という観音様です。 
 仏教の世界で「観音」といえば民衆の声を聞き届け、悩みや苦しみから救済する神様で、大変慈悲深い性格として知られています。 


実際に浅草の街の歴史上、「観音様」と「民衆」には切っても切れない関係があり、いつの時代もお互いが不思議なパワーで引き付けられているような出来事で結びついています。 
 
漁師の兄弟に川から引き揚げられ、見識ある者が開祖した浅草寺に収められた観音様には、幾度とない災難を無事に切り抜けた実績があります。

観音様の持つ強運は多くの人々を引き付け、千年以上の長きにわたり民衆の娯楽が集まる繫華街として栄えました。あらゆる人々を引き寄せては願いを聞き届けてきた観音様のもとで行う回向(えこう)はその慈悲深さとも相まって、ご利益の効果が大きく、ご先祖様としても大変にありがたい供養となります。 




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先祖供養とはどのようなご利益があるの?

日本は古来より「どんなものにも神様が宿る」という、いわゆる神道の考え方をもとに文化が形成され、先祖は一家の守り神になるとされてきました。 

父母や祖父母などの家族を個人として弔う習慣は世界各地にありますが、実は「先祖供養」を重んずる考え方は神道ならではのもので、日本独自の考え方です。 
 
一方で仏教は大陸より伝来された釈迦(しゃか)による教えをもとにした宗教ですが、神道との相性がよく、「神仏習合」とよばれる神道と仏教が合わさった考え方による文化が日本では広く根付いています。浅草寺も境内に浅草神社があり、神仏習合による寺社仏閣のひとつです。 
 
仏教には回向(えこう)という、「読経などで得たご利益は他人へも功徳が回し向けられる」という教えがあります。日本古来の考え方と併せて亡くなった家族に向けた回向を先祖供養としたものがお寺の法要として全国各地で広く執り行われています。 
 
とくにお盆は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という行事が由来で、逆さ吊りを意味する「Ullambana(ウランバナ)」というサンスクリット語からきた由来があります。釈迦の弟子であった目連(もくれん)の母が大変思いやりのない人で、仏教で言い伝えられる6つの地獄の一つである「餓鬼道(がきどう)」に落ち、逆さ吊りの刑にあってしまいました。 

母を気の毒に思った目連はなんとか解放させようと釈迦に相談したところ、「夏の修行が終わる日(旧暦7月15日)に僧侶に食事を振る舞い、功徳を積むと母の供養ができるでしょう」と教えられたため、供養を執り行ったことが始まりで、日本古来の先祖供養の考え方と合わさった形で現在のお盆となりました。 

お盆だけではなく春と秋のお彼岸も三途の川をはさんだ此岸(こがん)と彼岸(ひがん)が近づく時期とされ、日本独自の先祖供養の行事です。 

功徳とは、仏教では「カルマ」といわれる前世や今生での行いがよくも悪くも自分に返ってくるとされ、善行いを実践していくこと自分に返ってくるものを意味します。 

日本文化では、古来の考え方よりあらゆる神様が信仰の対象になるため、「どんな神様でもウェルカムで、『魂に込められた思いに対する気持ち』をもち『善い行い』をすれば誰でもご利益(よいカルマ)を得ることができる」という考え方が根本にあります。 

1942年に浅草寺は伝統的な宗派である「天台宗」から独立し、「聖観世音宗」いう独特な宗派を確立しました。

この経緯からも、どんな宗派であるかだけではなく、どこの国でどのような信仰をもっている人でも受け入れられる雰囲気をもっています。先祖や亡くなった個人への気持ちさえあれば、ご利益の効果を得られるというスタンスが世界中からあらゆる人を引き付ける魅力のひとつではないでしょうか。 
 
また、お施餓鬼(おせがき)というのも餓鬼道に落ちた無縁仏を供養し自らも功徳を得られる法要として有名ですが、こちらは目連とは違う弟子の違うエピソードから始まった行事です。

宗派によって年中行うお寺や、反対に全く行わないお寺もあります。先祖も無縁仏も関係なく供養を行うことでご利益の効果がより期待できることから、どちらの法要もお盆に一緒に執り行われることが多い傾向にあり、浅草寺では「施餓鬼会法要」として夏の盂蘭盆供養にて本堂で執り行われます。 
 
浅草寺にて年中にわたって行われている回向は、お盆やお彼岸の先祖や亡くなった個人に対する追善供養であり、毎日いつでも宗派に関係なく執り行うことができます。

時期に関係なく行うことで、過去のよくないカルマまで解消し、ご利益の効果が高まるということです。浅草寺の神様は名前を唱えながら念ずるとどんな願いも叶えてくれる「所願成就」の神様であり、人々の悩みや苦しみを聞き入れ救済してくれる慈悲深い観音様であるため、先祖供養や施餓鬼法要を行うことでいっそうの恩恵を受けられることでしょう。 
 

回向(えこう)受付詳細 

毎日6時(10月~3月は6時30分)、10時、14時の3回にわたり定時法要を行っており、1週間後~2か月後までの予約を受け付けています。宗派は問いません。また、時期により特別な法要が行われます。 

いずれの法要もお気持ちで3,000円以上お納めいただく形となります。 


浅草寺公式ホームページから住所や氏名など必要事項を記入し、銀行振込または現金書留にて支払いを行い、申し込みが可能です。 
 

*追善供養 

亡くなった個人または先祖の供養を行います。 
 

*彼岸供養 

春分または秋分の日をそれぞれ中心(4日目)とカウントした前後1週間で先祖と無縁仏の供養を行います。春分の日と秋分の日は本堂で彼岸会法要を行います。年によって日付が変更になりますので要確認です。 
 

*盂蘭盆供養(うらぼんくよう) 

旧暦にちなんだ7月13~16日と8月13~16日に行われます。 
先祖と無縁仏の供養を行い、7月15日と8月15日は本堂で施餓鬼会法要を行います。 
日付は毎年同様です。 
 


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浅草寺の先祖供養効果について【まとめ】

 
浅草寺には不思議なご縁があり、強力なパワーを持つ慈悲深い観音様が祀られています。 

先祖供養を行うと観音様からのご利益が回向としてご先祖様にもいきわたり、大変にありがたい功徳が得られる供養となり、人気があります。観光に訪れた際、時間があうと本堂に人が上がりこんで法要を行っているのを見かけることができるでしょう。 

また、法要は毎日行われ、希望すれば前もって予約の上、誰でも先祖供養を行うことが可能です。ぜひ、この機会に本来の意味合いをかみしめながらご先祖様に感謝の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。