海水魚飼育の初期費用の相場は?必要な物や設備について解説!

海水魚飼育の初期費用の相場は?必要な物や設備について解説!

水族館にいるような海水魚も、自宅で飼うことができます。

特に近年は設備が充実し、誰でも手軽に海水魚飼育を楽しめるようになりました。

ただ実際にやろうとすると、何が必要なのか、淡水魚と何が違うのか、わからないことが多いと思います。

今回は、これから海水魚飼育を始める場合の初期費用について解説します。

 

海水魚飼育でおススメの水槽サイズは?

ショップや通販サイトを見てみると、「海水魚を飼育できる」とうたった小型水槽がたくさん見られます。

確かに、30センチ以下の小型水槽でも海水魚は飼えますが、水質と水温を安定させるのが難しく、飼える種類が非常に限られてしまいます。

個人的には最低でも30センチキューブ以上、できれば45センチ以上の水槽がおススメです。

また、海水魚は飼育の目的によって使う器具が大きく変わります。

そのため、淡水魚に比べると必要な器具がセットになったいわゆる「水槽セット」のラインナップが少ないのが実情です。

自分の飼育スタイルに合わせて、自分で器具を選ぶつもりで臨みましょう。

 

海水魚飼育に必要なもの

前述の通り、個人の考えや飼育の目的によって使用する器具が変わります。

たとえば私が、「45~60センチの水槽で、カクレクマノミとシライトイソギンチャクを飼う」と考えた場合、用意するのは次の器具です。

  • ガラス水槽
  • 水槽台
  • パワーフィルター
  • プロテインスキマー
  • 水温計
  • 比重計
  • ヒーター、サーモスタット
  • クーラー
  • LEDライト
  • 人工海水
  • サンゴ砂
  • ライブロック

このうち、プロテインスキマー、人工海水、比重計、クーラー、ライブロックは、淡水の熱帯魚飼育ではあまりなじみのない器具だと思います。

プロテインスキマーは、細かな気泡で水中のたんぱく質を除去する器具です。

定期的に除去されたたんぱく質を取り除くメンテナンスが必要ですが、フィルターへの負担が軽減され、水質維持が非常に楽になります。

人工海水は濃縮された、あるいは粉末状になった海水です。
各社から市販されているので、好みで選ぶといいでしょう。
塩素中和剤入りのものがおススメです。

比重計は、簡単に言えば海水の濃度を測るための器具です。

人工海水を溶かす際、正しい濃度になっているか確認するために使います。

クーラーは、水槽の水を冷やすための器具です。
水温の安定が必要な海水魚の飼育では、温めるだけでなく冷やすことも必要になってきます。

ライブロックは器具というよりも生体に近いものですが、海水中に置かれたままの自然の石です。

表面に原産地のバクテリア等がついていて、水槽のろ過システムにいい働きをしてくれます。

海水魚飼育の初期費用は?

前述の器具をすべてそろえた場合、メーカーによって価格は変わりますが、だいたい10万円ほどみておけばいいのではないかと思います。

淡水魚の飼育セットが数万で購入できることを考えるとかなり高い気がしますが、海水魚をきちんと飼おうと思うとこのくらいの設備が必要になる、と考えましょう。

飼育する生き物の数を減らすのなら、フィルターを設置せずプロテインスキマーだけにしても飼育は可能です。
この場合、ライブロックを多めに入れるといいでしょう。

また、ハードコーラルやソフトコーラルと呼ばれるサンゴの仲間を飼う場合は照明をもっと強力なものにする必要がありますが、イソギンチャクは強すぎる照明を嫌います。

こういった部分が、飼育のスタイルや目的によって使う器具が変わってくる理由です。

海水魚飼育の初期費用の相場は?【まとめ】

海水魚飼育では、淡水の熱帯魚を飼う場合のセットに加えて、プロテインスキマーやクーラーなど必要な器具が多くあります。

費用も60センチ水槽で10万円程度と、あまり安価とはいえません。

自分の飼育スタイルなどをよく考えて、必要な器具を判断しましょう。