ヘルマンリクガメの産卵の時期は?一般的な個数や飼い主ができる注意点を解説!

野生のヘルマンリクガメは春先に発情し、交尾してから1~2か月で土の中に10個前後の卵を産みます。

産卵から4か月ほど経ったら子供のリクガメが誕生します。

ペットショップで見かけるピンポン玉サイズより更に小さなリクガメです。

飼育下だと時期は関係なくお互い発情していれば繁殖まで進めますが、そう簡単にはいきません。


*画像はイメージです。画像と本文と直接の関係はありません。

大がかりな設備が必要なことや、長い時間が必要なことがあるため、リクガメは繁殖に向くペットではないと言えるでしょう。

繁殖を目的とするなら、他に向いている爬虫類を買うべきです。

ペットを飼い始め、ペアが揃ったら繁殖して赤ちゃんを一目見たくなってしまいますが、どうしても見たいという気力がある方だけ繁殖に挑戦してみましょう。

ヘルマンリクガメの飼育下の産卵はなぜ難しいの?

ヘルマンリクガメを飼育下で孵化させるためには4か月間卵を温める設備を用意しなければいけません。

孵卵器といって、設定した温度に保つ機械があります。温度だけでなく、湿度も気にしなければいけないため、高価な孵卵器が必要になります。

また、ヘルマンリクガメが性成熟するまでに10年かかると言われています。

長生きする動物にありがちなのが、産卵できるまでに長い年月がかかるということです。

寿命が長い分、性成熟までの年齢も上がってしまうのです。

繁殖を思い立ってから10年かかる可能性もあります。オスメス揃っているからといって繁殖できるわけではないのです。

繁殖前にやるべきこと

ヘルマンリクガメはオス同士、メス同士で喧嘩する動物ではないので、複数のペアを用意すれば繁殖する確率を上げることができます。オスよりメスのほうが多いハーレム状態を作るのが理想です。

そのためには、大きなケージ、多くの生体が必要になってしまいます。

また、爬虫類は卵の時に過ごした温度によって性別が変わってしまいます。これを温度依存性決定といいます。

ヘルマンリクガメも例外でなく性別が変わるので、オスメス比が半々になるように孵卵器の温度は28℃にしましょう。

極端に性別が多くなる温度はカメにも負担がかかってしまうので半々が安全と言えますね。劣悪な環境だと子孫を残そうとメスが増えたりします。そうならないように、高価な孵卵器を用意しましょう。

交尾を終えたメスは隔離して一つのケージで飼育しましょう。いつでも産卵できるように、産卵用の砂をケージに入れて飼育します。

繁殖時の注意点

メスのリクガメは精子をお腹にため続けることができます。
一回の産卵、誕生で満足してもお腹に精子のストックがあるため、また次の年に有精卵を産んでしまいます。生まれたリクガメを預かってくれる人を毎年探さなければいけなくなるかもしれません。

ヘルマンリクガメの幼体は繊細な生き物です。

免疫力が弱く、ちょっとしたことで弱って亡くなってしまいます。

ペットショップで売られているサイズになるまで、温度、湿度、餌、を気にかけて飼育しましょう。

成体のようにがさつに扱ってはいけません。

一つの間違いが取り返しのつかないことになってしまうかもしれません。
繁殖を行うために、何回も確認することが大切です。

ヘルマンリクガメの産卵の時期【まとめ】

ヘルマンリクガメを繁殖することができれば爬虫類飼育上級者です。
飼育、準備、設備、時間が揃ってようやく行えるものです。
ペットを飼い、子供を産んで育てたいという方はヒョウモントカゲモドキなどの小型ヤモリの飼育をおすすめします。

場所と時間を取らず、繁殖についての土台を学べます。気軽にとは言えませんが、命の誕生という貴重で神秘的な現象を見ることができるので人生の経験に繋がります。
ヘルマンリクガメを繁殖したいと思っても10年間も待たなければいけないため、その間に経験を積んでおくのも手です。

難しい、大変ということばかりを記事にしてしまいましたが、繁殖が成功し、子供のヘルマンリクガメを見れるのはいい経験になると思います。覚悟が必要な分、達成感もものすごいでしょう。

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