伊勢神宮の御神体を見た人はいるって本当?三種の神器と見てはいけない理由について

三重県の伊勢市に鎮座する伊勢神宮は、日本のすべての神社の「最高位」に位置する神社です。

正式名称は「神宮」といい、どの人名や地名も冠すことのないことからもその地位の高さがうかがえます。


伊勢神宮には「三種の神器」と呼ばれる、宝物の1つである「八咫鏡(やたのかかみ)」が御神体として崇められています。御神体は「見てはいけない」という言い伝えがあります。



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伊勢神宮の御神体を見た人はいる?

三種の神器とは?

天皇家に受け継がれる、アマテラスオオミカミの代からの宝物が三種の神器です。

しばしば「皇位継承の証」として伝えられてきました。

八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)、雨叢雲剣(あめのむらくものつるぎ:別名:草薙(くさなぎ)の剣)、八咫鏡(やたのかかみ)の3種で1つのセットになっていることが特徴です。

普段の神器本体はそれぞれ皇居内の一室、愛知県の熱田神宮、三重県の伊勢神宮に分かれて宝物や御神体として保管されています。

さらに皇居外に保管されている2つに関しては、形代という身代わりのような存在があります。形代を含めると三種の神器の個数は全部で5つです。

中身は継承した天皇自身も見ることを禁じられています。「神聖なものであり、みだりに見るものではない」「神様見ることは不敬にあたる」「かつて見た人が不運な目に遭っている」などが主な理由です。

神社とは?

日本各地にある神社は、「神道」という日本が古来よりもつ信仰のために建てられた施設です。

また、世界で神道を伝統的に重んじる国は日本のみです。

「すべてのものに神は宿る」という考えがあり、日本のあらゆる文化や風習の大元となっています。また、天皇は日本の象徴であるとともに、神事に関することは私的行事でありながらも事実上の「祭祀のトップ」として位置づけられています。

そもそも伊勢神宮には何が祀られている?

神宮に祀られている神様は、天皇家の始祖といわれる「アマテラスオオミカミ(天照大神)」です。

アマテラスオオミカミの「身代わり」のような存在、すなわち御神体として、「ヤタノカガミ(八咫鏡)」が祀られています。

アマテラスオオミカミが孫のニニギに「この鏡は私を見るがごとくにまつれ」と授けた宝物です。

宝物や御神体を見た人による目撃情報

「見てはいけない」とされながらも、御神体について過去の天皇や神職などから、数々の目撃情報が存在します。

理由としては「興味本位」のほか、「外箱の修繕のため」「拾得物の確認のため」などが挙げられます。

これは三種の神器のいずれも該当します。

八咫鏡の形状について

神道の古い書物によると、「八葉中有方円五位象、是天照大神御霊鏡座也」「八頭花崎八葉形也」と書かれています。

花びらが8枚あるような見た目で、図形でいうと八角形の角が葉のようになっている配置で「八葉形」です。

また、直径は46.5cm程度といわれています。

方円は円や四角の図形を指し、位は位置や場所、象は図形や文様を指します。

つまり、八葉の中には5つまたは5か所に分けて図柄のようなものが書かれていることが推測可能です。

このような記述が書物に残っていることから、神事に携わる者の中に御神体を「見た人」は何人かいたことを示唆しています。

明治天皇はかつて八咫鏡を見たことがあり、「畏れ多く、後世の子孫が見るべきものではない」と元あった場所よりも奥に安置されたという逸話があります。

見た目についての資料はあるものの、表向きは「天皇を含めて誰も見てはならない」「見た人はいない」とされているものであることから、秘密は当面の間謎のままとなることでしょう。





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伊勢神宮の御神体を見た人はいるの?【まとめ】

伊勢神宮は、天皇の始祖である、アマテラスオオミカミを祀っています。

アマテラスオオミカミの身代わりとして作られた八咫鏡が伊勢神宮の御神体です。

天皇家において、三種の神器(玉、剣、鏡)は皇位継承の証として代々受け継がれます。

現在は三種の神器の各本体と皇居内で保管している剣と鏡の形代があり、鏡の本体が伊勢神宮の御神体です。

どれも「天皇すらも見てはいけない」という理由から「見た人はいない」ことにされています。

実際は書物や証言が残っているため、三種の神器を実際に見た人は数人はいることがうかがえます。

神道の書物曰く、八咫鏡は「8枚の花びらのような形で、中には5つ(または5か所)に方円が書かれている」と伝えられています。「方円五位象」とはいったい何を意味するのか。真相はこれからも謎のままとなりそうですね。