プロ野球のピッチャーの距離はホームまでどのくらい?詳しく調べてみた!

野球は、ピッチャーがマウンドから球を投げることからすべてが始まります。

そのピッチャーからホームベースまでの距離は規定があります。

プロ野球の場合、ピッチャーからホームベースまでの距離は18.4mです。


これはどの球場での試合においても、もちろん変わりません。

テレビ中継などで見ると、それほど遠くには感じない距離も、実際にマウンドに立つと意外にもその距離が長いことを感じられるかもしれませんね。

このマウンドからの距離はどのようにして決められたのでしょうか?

また、社会人野球や少年野球などとの距離の違いはあるのでしょうか?

今回はピッチャーが投げるマウンドからホームベースまでの距離について、色々と調べてみました。




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プロ野球のピッチャーの距離~マウンドからホームベースまでは18.4m

ピッチャーはマウンドと呼ばれる254mmの高さのある区域の上から球を投げます。

このマウンドの土の硬さなどは、実際には球場によって若干の違いがあるようです。

プロ野球でも、慣れていない球場でプレーする際、ピッチャーがその球場のマウンドにすぐ馴染めるかどうかが、その後のピッチングに影響を及ぼします。

一方で、そのマウンドからホームベースまでの距離はどの球場も同じです。

その正規の距離は18.4mです。

正確には、ホームベースの五角形の先端からピッチャープレートの本塁側の縁までの距離が18.4mとなります。

歩数にすると、成人男性でおおよそ22歩前後と言われています。

意外と長いと思われるのではないでしょうか。



ピッチャーの球が速すぎて打てないため?今の距離になったその理由

野球発祥の地・アメリカでは、ピッチャーとホームベースとの距離は、元々は13.7m(45フィート)でした。

1881年に15.2m(50フィート)に変更され、1893年に現在の18.4m(60.6フィート)となりました。

もう100年以上もこの距離でピッチャーは投げているのですね。

このようにルールが変わった背景としては、ピッチャーの球が速すぎて打てないとバッター側からクレームが相次ぎ、その声にこたえるように徐々に距離を長くしていったという逸話があります。

かつての野球はマウンドもピッチャープレートもなく、ラインで囲われた区域の中で投げるというだけだったので、ピッチャー有利の状況だったようです。



小学生以外はすべてマウンドからの距離は18.4m。プロの世界では全世界共通

プロ野球ではピッチャーからホームベースまでの距離は18.4mと規定されていますが、他の社会人野球・高校野球・少年野球などはどうなっているのでしょうか。

実は、小学生以外の場合はすべて同じ18.4mと決められています。

一方、少年野球は14~16m、リトルリーグは14.02mと決められています。

少年野球の場合、低学年と高学年で微妙に距離を変えている地域もあるようですね。

小学生はまだ身体的に未発達であるため、ケガを防ぎ、体の負担を少なくするという配慮がなされています。

なお、当然のことながら、プロ野球における18.4mという距離は、全世界共通です。

メジャーリーグへ移籍した日本のピッチャーが、日本とアメリカで球の大きさが違うことで困惑するケースがありますが、マウンドからの距離は日本でもアメリカでも同じようです。



18.4mの間でピッチャーとバッターの様々な技術の駆け引きが行われている!

ピッチャーからホームベースまでの距離が18.4mという同じ条件の中で、多くのピッチャーがバッターを打ち取るため、球を速くしたり、多彩な変化球を習得するなどの努力を重ねます。

バッターも、その投球をどうとらえるか、日々練習や研究に励みます。

よく、バッティングピッチャーにマウンドの下から投げてもらうといったバッティング練習がありますが、練習の時だけ距離を短くすることで、ピッチャーの剛速球にも対応できるための訓練です。

他にも、ほんのわずかでも球を遅く感じられるように、バッターボックスの一番後ろで構えたり、逆に変化球が変化しきる前にとらえようと、バッターボックスの一番前に立つバッターもいます。

これらの対策は、ピッチャーからの距離が一定であることが前提となりますね。

一方で、ピッチャーもその距離を上手に生かしてバッターを困惑させます。

同じ距離でも、例えば同じ右同士・左同士の対戦の場合は、ピッチャープレートの打者側の一番端に立って投げると、バッターはまるで背中から投球が来るような錯覚を覚えます。

サイドハンドのピッチャーが行うと、より効果的ですね。

ピッチャーが投球の際に踏み出す足を少しでもバッター寄りに踏み出したり、球をリリースするポイントを少しでもバッターに近くするなどの工夫もされています。

このように、特にプロ野球の世界でもそのわずか数cmとも言えるテクニックの違いが勝負の分かれ目となります。

まさにプロフェッショナルな技術ですね。



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プロ野球のピッチャーの距離は?【まとめ】

今回は、ピッチャーからホームベースまでの距離について様々な観点から深堀してみました。

同じ18.4mという条件の間で様々な駆け引きが展開されていることがわかります。

また、ルールはそう頻繁に変わるわけにはいかないものの、もう100年以上も同じ数値で行われていることも驚きです。

野球の歴史を紐解くと、意外なプロセスであったり、また昔から長い間変わらない決まり事も多く発見できて、よりその奥深さを実感できます。

マウンドからの距離、体感したことのない人は、ぜひ一度実際にマウンドに上がり体験してみてはいかがでしょうか。