老犬がずっと寝てる…睡眠時間が増えたけど食欲はあるのは病気?

老犬は成犬の頃よりも寝てる時間が長くなります。

近所の12歳の柴犬は、散歩では元気に歩くものの家ではずっと寝てると話しています。

でもずっと寝てることは年齢によるもの?それとも病気?と迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。

ここでは睡眠時間が増えた老犬に何かからだのトラブルがあるのか、それとも年齢が原因なのかを考えるため、実際の飼い主さんたちの話をご紹介したいと思います。

私がいる地域では老犬は柴犬が多いので柴犬ばかりの例になりますが、似たようなことがあれば、参考にしてみてくださいね。

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老犬がずっと寝てるのは病気?普通のこと?

成犬では1日の睡眠時間は12~16時間ほどですが、老犬になると起きたり寝たりを繰り返しながら、18時間くらい寝てることもあります。

これは年齢を重ねると体力の衰えで回復に時間を必要とするようになったり、聴覚や嗅覚などの感覚器官が弱まって、刺激を受けにくくなるからだと考えられています。

そのため、老犬がずっと寝てるというのは、それだけであれば問題ということはありません

1日のご飯を問題なく食べられる、嘔吐も下痢もない、散歩にも出られるということなら様子を見ていても良いのではないかと思います。

しかし他に問題が起きた場合は注意が必要です。

歩けなくなったことで貧血が判明

当時12歳だったその柴犬は、体重が増えてしまったこともありますが、散歩中はとてもゆっくり歩く子でした。

その子が、ある時から急にフラフラして歩くことができなくなってしまいました。

同時に寝てるように横たわっていることが増えました。

初めのうち、飼い主さんはそれが老化によるものだと思い、その子をカートに乗せて散歩に来ていましたが、下に降ろして歩き出した様子を見ると明らかにフラついているのがわかりました。

後日、動物病院で診察を受けたところ、その子は重度の貧血だと診断されました。

貧血だったのでフラフラし、起きていられずに寝ていたのですね。

治療と同時に、飼い主さんは獣医さんからレバーを食べることを薦められたそうです。

その後、その子は元通りに歩けるようになり、16歳になった現在も元気にしています。

睡眠時間の増加と同時にフラつきが出た場合は、注意が必要です。

睡眠時間が増えて認知症と診断

この柴犬は、10歳辺りから体調を崩しがちになりました。

嘔吐と下痢が悪化して一時は命の危険もありましたが、しばらくして回復した頃からずっと寝てるようになりました。

初めは体調を崩したことで体力がなくなって寝てるのだろうと思われましたが、そのうち突然部屋をうろつき始めて、家から出てしまうようになりました。

この子の場合は認知症になっていました。

年齢的な問題もありましたが、何度か繰り返した体調不良も原因だった可能性があります。

ずっと寝てるのに突然ウロウロし始めるという極端な行動が見られた時は、思わぬケガや逸走などに十分注意してくださいね。

睡眠時間が増えたけど食欲はあるのは病気?

ずっと寝てるけど、食欲はあるから大丈夫かな、と思いたくなりますよね。

通常であれば、他に問題がなければ病気?と考えることは少ないと思います。

でもその食欲が異常な様子を見せた時は、すぐ病院に行ってください。

食欲はあるけど病気だったという例をご紹介します。

その柴犬は当時14歳でした。

腫瘍ができて摘出手術をしていた子だったのですが、散歩も自力で歩いてできました。

ただ、ずっと寝てることが増えたそうです。

この前の項目でお話しした飼い主さんと同じように、この飼い主さんも手術で体力がなくなったから寝てるのだろうと考えてしいました。

しかしその後、その子は突然異常に食欲が増して、ご飯を食べた直後にまたご飯を要求するようになりました。

夜中で飼い主さんが寝ていると、ゴミ箱をあさってまで食べようとしていたそうです。

飼い主さんが認知症を疑って病院で相談したところ、獣医さんから告げられたのは、認知症ではなく、腫瘍が関係した病気によるものでした。

この症状の特徴は、数日間異常な食欲が続いた後に、激しい嘔吐が始まることでした。
そのサイクルが数回続き、その子は残念ながら亡くなりました。

普通にご飯が食べられるという程度ではない食欲の増加は、早いうちに動物病院で診察を受けてあげてください。

老犬の場合は、少し踏み込んだ検査をお願いしてみるのも良いのではないかと思います。

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老犬がずっと寝てるのは病気?【まとめ】

老犬の睡眠時間が増えたことは生理現象であることが多いのですが、ご紹介した柴犬たちのように、そこに思わぬ病気が関係していることもあります。

ずっと寝てる、食欲はあるという時でも、もしもその食欲がいつもと違う様子だったり他に気になる行動などが見られたりした時には、病気?と疑ってみることも必要になります。

老犬になってからの病気は若い頃よりも少し回復に時間がかかることもあるので、愛犬のつらさが長引かないように早めに対処してあげてくださいね。