村上宗隆選手の座右の銘「臥薪嘗胆」とは?その名言の由来に迫る!

ヤクルトスワローズの若き不動の4番打者として活躍する、村上宗隆選手。

今や、日本代表の主砲としての活躍も目覚ましいものがありますね。

村上宗隆選手のこれだけの活躍の裏には、高校時代の恩師より授けられたという座右の銘がありました。


村上宗隆選手の座右の銘は臥薪嘗胆(がしんしょうたん)です。

村上宗隆選手は、この臥薪嘗胆という名言に支えられ、ひたむきに努力を重ねてきました。

シーズン日本人最多本塁打や令和初の三冠王に輝くなど、数々の記録を打ち立て、ヤクルトスワローズだけでなくプロ野球界の主砲としての存在感を示しています。

村上宗隆選手を奮い立たせた座右の銘、臥薪嘗胆。

その名言が、どのように生まれ、いかにして村上宗隆選手の成長を後押ししてきたのか、詳しく紹介していきます。



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村上宗隆選手の座右の銘は?

臥薪嘗胆=屈辱を忘れずに、苦労に耐えながら目標に向かって努力する


臥薪嘗胆とは中国の故事成語で、「復讐を成功するために苦労に耐える」という意味を持ちます。

当初は古代中国史の戦乱のさなかに生まれた言葉で、「仇を取る」という意味で使われていたようです。

日本でも、明治時代に日清戦争後のロシアに対して同じ意味で使われていた時代がありました。

「仇を取る」と聞くと、なんとなく憎しみのような感情も感じられてしまいますね。

一方で、「嘗胆」は「屈辱を忘れない」という意味でもあるそうです。

そして現代においては、「復讐」や「仇」という意味は薄れ、目的や目標を達成するために辛苦に耐えて努力する、という意味で使われることが多くなりました。

村上宗隆選手も、この「屈辱を忘れないで、苦労に耐えながら努力する」ことを座右の銘として胸に刻み、今日まで野球にひたむきに取り組んできたことがうかがえます。



高校の恩師からの言葉が、苦しむ村上宗隆選手の心を熱くした

村上宗隆選手は、九州学院高校時代、高校通算52本の九州随一のスラッガーでした。

しかし、同年代には高校通算111本塁打の早稲田実業高校清宮幸太郎選手をはじめ、履正社高校の安田尚憲選手・広陵高校中村奨成選手が甲子園で活躍し、この3人が一躍ドラフトの注目の的となります。

高校3年の時には甲子園に出場することができなかった村上宗隆選手は、彼らに後れを取る形となってしまいます。

その焦りと悔しさは想像を絶します。

そんな屈辱の日々の中、当時の九州学院高校野球部監督の坂井宏安監督が、村上宗隆選手にこんな話をしています。

「今は甲子園が目標ではない。

17歳でプロに入って、年上のプロの先輩を押しのけていかなければいけない。

そして最終的に日本代表のトップチームで日の丸をつけなさい。

そのためには、臥薪嘗胆だ」

まさに村上宗隆選手の心の内を読み切った素晴らしい金言ですね。

高校時代の恩師との出会い、これが村上宗隆選手のその後の人生を大きく変えたといっても過言ではありません。



臥薪嘗胆の言葉通り屈辱をばねに努力を重ね、実を結び始める

高校時代の恩師から授けられた名言、臥薪嘗胆。

村上宗隆選手はこの言葉を座右の銘とし、ひたむきに努力を重ねます。

ドラフト1位でヤクルトスワローズに入団し、1年目の秋にプロ初打席で初本塁打を放つなど、華々しいデビューを飾ります。

その後はチームの主砲として順調に成長し、2021年にはヤクルトスワローズをセリーグ優勝と日本一に導き、MVPを獲得します。

2022年は2年連続のセリーグ優勝を果たすとともに、日本人シーズン最多本塁打記録の更新や、令和初・史上最年少の三冠王となるなど、驚異的な活躍を見せます。

また、2021年には東京オリンピックの日本代表に選出。

日の丸をつけ、金メダル獲得に貢献しました。

同じく2023年のwbcでも準決勝のサヨナラ打や決勝での本塁打など、日本を頂点に導きました。

その活躍は、かつて先を越された同学年のライバルたちを、あっという間に追い抜き、引き離しています。

まさに恩師・坂井宏安監督に授けられた名言を、これ以上ない見事な形で体現したと言えましょう。



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村上宗隆選手の座右の銘は?【まとめ】


九州学院高校時代の恩師・当時の坂井宏安監督から授けられた名言を座右の銘とし、「屈辱を忘れずに、苦労に耐えながら目標に向けて努力をする」ことを貫いた村上宗隆選手。

その思いは、結果として日本中のプロ野球ファンに強烈な印象とともに示してくれました。

村上宗隆選手が打席で構えた姿を見ると、一心不乱に戦いに挑む野武士のような雰囲気が感じられます。

言葉には魂が宿り、その魂が悔しさをバネに努力を続けた村上宗隆選手のストイックな思いに重なっていったのでしょう。

若干23歳ですでに多くのプロ野球記録を打ち立てた村上宗隆選手ですが、数年後にはメジ
ャーリーグへの挑戦という噂もあります。

村上宗隆選手の「目標」はまだまだ先を見据えています。

臥薪嘗胆の思いをこれからも貫き、日本から世界へと羽ばたくスーパースターとなってほしいですね。